裁判所ウェブサイトのリンクポリシー

昨日、裁判所ウェブサイトがリニューアルされたようだが、そのリンクポリシーについて、スラッシュドットジャパンでちょっとした話題になっている。

他でもない「裁判所」のポリシーだけに、判例でも何でもないが、いろいろ考えさせられる。


リンクについては先月も少し触れたが(リンクとか引用とか - しまうま技研)、元々情報共有ツールであるWebを使いながらリンクをあれこれ制限しようとするのは、無駄な努力に思える。
確かに「望まれざるリンク」というものは存在する。 いわゆる「URL晒し」とか、裁判所が懸念していると思われる「関係のない第三者による、いかにも関係があるように装うリンク」がそれにあたるだろう。 こうしたリンクについては私もどうかと思うが、現実問題としてこれを防ぐ手立てがない以上、声高に否定してもプラスにはならないと思う。
むしろリンクは、張った相手が「自分の情報に価値を見いだした」というケースが殆どであろう。 情報もより広く伝播する。 そう考えてあまり目くじらを立てず、何か問題が起きたときに相手に申し入れるなり、自分のコンテンツを引っ込めるなりすればいいと思うのだが、どうであろうか。


ただ、裁判所は何処にも増して遵法性が問われるため、こういう慎重な態度をとらざるを得ないことは理解できる。 同じことは放送局など、著作権が複雑に入り組んだコンテンツを扱うところにも言えるだろう。
それにしても「電話で御連絡ください」というのは、いかにも前時代的ではある。
これではリンクしたことを連絡しようにも、かえって嫌がらせをしているようで気が引ける。 既に電話した者もいるようで、今後こうした連絡が増えれば、窓口は早晩パンクしてしまうだろう。 これだけは早急に改めた方がよいと思う。