うたわれるもの 第17話「幼き皇」

このブログ、アニメを扱うことが多いもののテーマは基本的に何でもアリなので、アニメに関しては「これは」と思った作品を中心に「ご紹介」という形で取り上げています。


で、この作品。 主人公ハクオロが大怪我をし、ヤマユラという村の薬師に保護されるところから始まります。 彼には何か魔性の力があるようなのですが、本人自身が記憶を失っているため、その正体は作中人物だけでなく、私たち視聴者にもまだ分かりません。
そんな彼に次々と試練が降りかかるのですが、その都度卓越した判断力と武術で切り抜け、やがて一国の主となって行く・・・という、なかなか壮大なスケールの物語。


最初はそれほど期待していなかったのですが、回を重ねるにつれキャラが増え、設定にも広がりが出てきて面白くなってきました。 回を重ねても面白味を維持していられるということ、これは結構大変なことだと思います。
作画も安定していますし、特に第14話〜第15話あたりの殺陣では、身のこなしや剣さばきの描写が秀逸でした。 そこで取り上げようと思ったのですが、タイミングを逃しまして・・・。


今回は、全編に溢れるユーモアに感心。
ハクオロに事務を任された武人のベナウィが、いつものクールな表情で片付けながらも、仕事を押し付けられたことに内心穏やかでなかったり、やはり凛々しい武人であるトウカが、霊獣の可愛さにメロメロになる女性らしさを持っていたりと、普段との落差が面白い。
絵的に笑ったのは、駆け出し薬師のエルルゥが、自分で調合した薬の臭気に顔を背けるシーン。 一瞬トリップしちゃったような、その表情が何とも言えずイイ。 ほんとに臭そうだ。(^^;


他にもハクオロとオボロ・カルラ・クーヤとの掛け合いとか、酔ってくだを巻くオボロ、それに辟易とするハクオロの視線の泳がせ方とか、いちいちニヤリと笑わせてくれるセリフ・表情(絵)・シチュエーションの天こ盛り。 ギャグで笑わせる作品は数あれど、こうした上質なユーモアで笑わせる作品はあまり見かけません。
この部分だけとっても、この作品の出来は評価してよいと思います。