「ぼくらの」第6話「情欲」

第3の操縦者に選ばれたカコが死の恐怖から自暴自棄になり、密かに思いを寄せていたチズに襲いかかる・・・というお話。
操縦者に選ばれた者は、体のどこかに不思議な文様が浮かび上がる。 カコは顔に浮かび上がったが、さっき第2話を観返したら、最初の操縦者・ワクの場合は左の二の腕に浮かび上がってた。(コダマはどうだったか確認してない)
そんなカコが一人佇んでいるのは、チズを誘おうとした鈴が森水族館のイルカ槽の前。 もちろん架空の場所だろうけど、江戸時代に刑場があったことで有名な鈴が森の近くには、実際にしながわ水族館がある。
ちなみにカコの自宅を訪問する際にモジやマチたちが待ち合わせた「大東京線 平馬駅」は、「大江戸線 練馬駅」のもじりだろうね。 雰囲気は全然違うけど。


モジ一行がカコを捜しあぐねている最中、ひとりチズだけは「女の勘」で彼の行方を探し当てる。 その直後、近くに突如現れる敵メカ。 コエムシによると、敵メカは選ばれた操縦者の近くに出現するらしい。
敵メカvs空自・海自の戦闘と並行して件の事件が起こるのだが、TVアニメだけに表現はマイルドであった。 未読なので分からないが、原作はもっと表現が過激らしい。 チズはカコを突き飛ばして、やっとの思いで彼から逃れる。 その直後、戦闘で崩れ落ちる水族館。
少年少女たちがジアースに召集された時、カコは瓦礫の下敷きになり、既に絶命した状態で転送されて来た・・・。


・・・いかにもこの作品らしい、残酷な展開。 すっかり怯えていたカコがどのように敵と立ち向かうのか見ものだと待ち構えていたが、戦闘前に死んでしまうとは予想外だった。 ある意味、納得がいく決着ではあるが。
次回予告を観る限り、次の操縦者はどうやらチズのようだ。 カコとの関係からすれば自然な流れだが、もうひとつ得心できる理由がある。 それは彼女の「罪」。


ワク、コダマ、カコ・・・これまでの犠牲者に共通するのは「このゲーム(戦闘)に積極的だった」という点。 これに疑問を抱く人は、第2話を観返してみて欲しい。
さらに言えば、コダマには傍若無人なエリート意識があり、カコは家庭内暴力を振るって家族から疎まれていたという"罪状"があった。 どうもそういう"罪のある者"から先に操縦者に選ばれているようなのだ。
チズの場合は、"教師と関係を持っている"ことがそれに当たるだろう。 "罪"と言う言葉に抵抗を感じるなら、"背徳"と言い替えても良い。 どちらでも同じことだが。


次回の操縦者は本当にチズなのか、そしてその次は誰か。 全く、毎回楽しませてくれる作品である。