皆がハッピーになる結末

これは私の願望だけど、下世話な予想でもあるから、そういうものが嫌いな人はスルーするが吉。


第10話で比呂美に「全部ちゃんとするから」と決意表明した眞一郎。 二人の間には幼少の頃からの特別な感情があるし、疑惑が解消したとは言え、比呂美は両親を亡くした孤独な少女であることに変わりはないのだから、彼女はやはり眞一郎が受け止めてあげるのが一番好ましい結末になりそう。


そうなると今度は乃絵の立場がなくなってしまうけど、その代償として再び涙を取り戻してめでたしめでたし…最初はそんなふうに考えていた。 けど、これってあんまりじゃありません?
そこでふと気付いたのは、第10話での、乃絵と三代吉の出会い。 愛子と別れた三代吉は、もう誰も好きにならないようにと、乃絵に呪いをかけてもらおうとする。 これは重要な伏線なのではないか。
考えてみれば、三代吉の申し出は初対面の乃絵には唐突すぎるのだけど、彼女は黙って彼の手をとり、一心に念じている。 乃絵の鋭い直感は、大事なものを失った三代吉の心の痛みを理解したのだろう。 自分もまた同じ痛みを持つものとして…それはいつしか、お互いを想う気持ちに発展して行く…。
眞一郎の親友である三代吉は、根っこの部分で眞一郎に近いものを持っているはずだから、そこに乃絵が惹かれていく可能性は十分あると思う。


そして、三代吉と別れ、眞一郎からも「卒業する」と宣言した愛子。
これはもう後戻りが難しい状況になっているけど、いるんですよ純という存在が。
第10話では、愛子も乃絵と初めて面識を持ちます。 それを契機に純と出会って…ちょっと都合が良すぎな感じもしますが。
純は、恐らく比呂美からきっぱりと別れを告げられることになるのでしょう。 第11話のサブタイトル「あなたが好きなのは私じゃない」は、多分、比呂美が純に告げる別れの言葉。 ひとりになった純はどうなるのか。
ここで、愛子の通う学校について想像してみると面白いですよ。
純と愛子を除くと、主要キャラは全員麦端高校に通ってる。 純は蛍川高校の学生。 愛子は、制服が違うから麦端じゃないってことは分かるけど、ひょっとしたら純と同じ蛍川なんじゃないか。
そうすると、乃絵を通して純と出会い、同じ学校ということで急接近…考えられなくはない展開です。 しかも年下の眞一郎と違って純の方が少し年上で、年齢差的にもいい塩梅。 公式ブログでナガッチョPが主要キャラの学年を明記したのも、そのあたりを匂わしている気がしないでもない…。

こうして、全く悪気はないのにお互いの心を傷つけあうことになってしまった彼らも、「真実の涙」を流しながら試練を乗り越え、それぞれ大切な人と共にこれからも歩んでいく…これこそが、この作品の目指すところなのかなと思い始めた今日この頃です。