今期アニメの寸評(2)

以下の3作品は、まだ最終回を観てないんだけれど。

鉄腕バーディーDECODE

原作の旧版は四半世紀近くも前に描かれている、ゆうきまさみ氏のライフワーク的な作品。 それだけに1クールでは描ききれなかったことが多すぎた。
バーディーの宿敵・ゴメスは出番が少なくてそうは見えなかったし、カペラ・ティティスに至っては、何のために出て来たのかよく分からない。 デュンカリュンカの制御にあんなに自信満々だったのに。 デュンカリュンカとシャマランの接点作りは、ギーガーだけで十分だったんじゃないの? 謎のマーカーの主、という以上の意味を見い出せない…。
おまけに、つとむの体が再生したので、この作品の核をなす「二心一体」という設定の必然性が失われてしまった。 これでは続編も作りにくいだろうなぁ…再生が不完全だったことにすれば、何とかなりそうだけど。
バーディーのポーズやアクションは良かった。 ただこれも、序盤以降はあまり目にすることが出来なかったのが残念。

乃木坂春香の秘密

ハルヒを意識したような、力の入ったエンディング。 もう少し話題になってもいいようなもんだけど、どうも不発に終わったっぽい。 何か狙い過ぎて外した感じがする。
思うに、「美少女なのにオタク」というキャラ設定に何処となく漂う、嘘臭さが醒めた気分にさせるんじゃなかろうか。
オタク礼賛がテーマなのに、オタクヒロインがその趣味をおおっぴらに出来なかったり、彼氏がオタクに理解を示しつつもオタクではなかったりしたことも、視聴者に隔たりを感じさせてしまったのかも知れんね。
乃木坂家が私設軍隊まで持つ金満家という設定は、「うる星やつら」当時は新鮮だったけれど、今では少々食傷気味だよなぁ。
原作はアニメ向きなようで実はそうでもなかった、ということだったのかも。

TO LOVEる

ヒロインたちのキャラデザインは申し分ないのに、ゲストキャラときたら…。 これは原作からしてそうなんだろうけど。
ギャグもなぁ…私はあまり笑えなかった。 今年の東京国際アニメフェアでは、そこかしこで番宣グッズの紙バックを肩から下げた人たちを見かけたので、密かに期待してたのに。
原作者は「ヒカルの碁」「DEATH NOTE」の小畑氏のように別の原作者と組むと、持ち味を発揮出来るのかも知れん。


三作とも、基本的には褒めたいんだけれども期待が大きかっただけに…という感じ。