アマデウス

キダ・タロー氏からの連想でナンだが、今年はモーツァルトの生誕250周年にあたるそうである。

それで・・・というわけでもないのだが、先日、映画「アマデウス」のDVDを買ってきた。

アマデウス ― ディレクターズカット スペシャル・エディション [DVD]

アマデウス ― ディレクターズカット スペシャル・エディション [DVD]

雪降る夜、ウィーンの街に老人の悲痛な叫びがこだまする。 「許してくれモーツァルト! 私が・・・君を・・・殺した・・・」
自責の念から自殺を図った老人は、収容先で一命をとりとめる。 翌朝、彼の元を訪れ懺悔を勧める若い神父に、老人は自らの過去と、モーツァルトとの確執を語り始めるのだった・・・。


3時間近い大作。 とにかく音楽の使い方が上手い。 オープニングのバックにかかるドラマチックな曲*1モーツァルト自身の作曲だが、まるでこの作品のためにあつらえたように、怖いくらいにピタリとはまっている。
特に素晴らしいのは、モーツァルトの妻コンスタンツェが夫の譜面を持参し、サリエリに便宜を図ってもらおうとするシーン。
譜面を見てモーツァルトの完璧さに圧倒されるサリエリ。 そのバックにモーツァルトの名曲が次々とメドレーで流れるのだが、サリエリ同様、我々観客も圧倒される場面である。
かつてTV(日曜洋画劇場)で放映された際の日本語吹き替えは、翻訳も演技も秀逸であった。*2

映画は初公開当時、新宿の上映館で観た。 それ以前にも池袋サンシャイン劇場で、松本幸四郎江守徹というキャストで上演しているのを観たことがある。 劇中描かれるモーツァルトサリエリの確執はそのまま天才と凡人の軋轢でもあり、天才や才能といったことについて、いろいろ考えさせられる作品である。

*1:交響曲第25番ト短調K.183

*2:βテープで録画してある。 速報テロップの写りこみが、腹立たしくも思い出深い