ディジタルヒューマン映像

今月の電子情報通信学会誌(平成18年10月 Vol.89 No.10)のp.880には、「ディジタルヒューマン映像」と題する興味深い論文が掲載されている。

執筆者は豊橋技科大の栗山繁教授。 この論文では、モーションキャプチャによる計測データをCG映像制作に応用する技術について解説している。 以下に項目を挙げておこう。

  1. はじめに
  2. 動作データによるシミュレーションの不整合問題
  3. 動作データと資源埋蔵量の関係
  4. バリオグラム推定による補間の最適化
  5. ディジタルヒューマン映像の認知的考察
  6. 不気味な動作データ
  7. 動作データの漫画風変換
  8. おわりに

動きを計測した環境と3Dモデルの誤差から来る不自然な動きを、資源埋蔵量の予測手法を用いて補正する、という発想が斬新だ。
また自然な動きに逆に不気味さを感じる問題を論ずるため、「劇場版ファイナルファンタジー」「ポーラ・エクスプレス」「アップルシード」「ドラえもん」などを例にして定量化を試みている。
理工系大学ならば図書室や研究室にあるだろうから、興味のある方は目を通してみると良いだろう。