次世代ETC − DSRC車載器の今後について

スタート当初は伸び悩んだETCも、各種割引制度やスマートI.C.(ETC専用出入口)が整備されてから急速に普及している。

さてそのETCにも次世代機が存在するのをご存知だろうか。 私も昨年、時折利用する駐車場の掲示で知ったばかりなのだが。

このサービスは、DSRC車載器の利用が前提となっている。 一般的なETC車載器ではダメなのだ。 両者の違いについては下記資料に明記されているが、要点だけ掻い摘んで書き記すと、DSRC車載器ではETC車載器から得られる情報に加えて「車載器アプリID」や「ICカードID」の取得が可能なのだそうだ。

一般のETC車載器から得られる情報は、その管理元に照会しないと課金できる情報が得られない・・・これが民間(駐車場やガソリンスタンドなど)でのETC利用のネックになっていたようだ。
だが実はこのDSRC車載器、メーカーが殆ど製造しておらず、普及していない。 のみならず、規格自体が葬り去られる可能性が出てきた。 何でも、従来のETCで民間利用できるワークフローが確立されたらしい。

結局、利用する施設での事前登録が必要になってしまうが、現行ETCでも利用できるようにしたことは評価できる。
そもそもETCを実用化する際、先に挙げた用途に利用することも当然検討されていたはずで、ETC自体の歴史も浅いのに早速世代交代が必要になるシステム設計と展開には、問題があったと言わざるを得ない。 ETCをセットアップしたばかりの人は、今さら「新型でないと通行料以外利用できません」と言われても納得しないだろう。
ちなみに、秋葉原UDXビル駐車場にも既にETC路側器が設置されている。 DSRC車載器ならもうETCで決済できるようだが、そのうち一般ETCでも利用可能になるだろう。