ちょこッとSister 第21話「Let's 遊園地!」

前回を受けて、今回もちょっとしんみりするお話。 これまで影の薄かった安岡おじさんに、漸くスポットライトが当たります。
死んだクロの思い出を引きずって辛い日々を過ごすちょこ。 何とかクロのことを忘れようとする彼女に、たまたま帰り道で一緒になった安岡のおっちゃんは「楽しかったことまで忘れてしまうことになる。 覚えていてあげることが供養」みたいな事を言って慰める。 彼もまた、最愛の家族を失ってしまった人でありました。
はるま達もちょこを思いやって、気晴らしに遊園地へ行くことに。 そこでちょこは迷子の少女と出会うのだが・・・。
実は彼女とその母親は、安岡おじさんの亡くなった母娘だったのでありました・・・と。
そのことについては、実際には何も触れられていないけれど、明らか過ぎるほのめかしで誰が見ても分かるようになっている。 ありがちな話ではあったけど、もういい加減若くない私の涙腺は、この手の話にすこぶる弱い。 さすがに泣きはしませんが。


ところで素人の私が言うのも何だが、演出を工夫した方が良かったと思われるシーンが2箇所あった。
ひとつは、ベンチに座っているちょこをはるま達が見つけるシーン。
はるま達を正面から捕らえたショットの次にベンチに独り佇むちょこが映るが、この時点で「独り」ということを明かしてしまうのは種明かしが早すぎるし、一瞬「あれ?」と思ってしまう。
ここはベンチの後ろから、ちょこを手前に、はるま達を遠景で捕らえた方が断然良かったんじゃないか。 その際、母娘は画面左にフレームアウトさせて写さない。 そうすると「ちょこには母娘が見えていて、しかしはるま達(と我々視聴者)にはその姿が見えない」って状況になり、より意図がはっきりした画面になったと思う。
もうひとつは、お墓にちょこのマフラーが巻き付いているシーン。
ちょこが迷子の女の子に巻いてあげたもので、これがほのめかしになっているんだけれども、あまりにしっかり巻き付いてたんでちょっと興醒めしてしまったな。(^^;
ここはやはり、ちょこのマフラーがどこからともなく風に飛ばされてきて墓前に落ちる、みたいな見せ方が自然だったろう。
あと、ちょこの夢の中のクロがちょっと悲しいことになってました・・・。