あなたの尊敬する人は?−面接のHOWTOについて

コメントの後半がうまく伝わらなかったみたい。 「それを言うなら品行方正でしょ?」って言いたかったんだけど・・・。
それにやっぱりコメントでは十分に言及できないので、こちらの方で書いておきます。

その点においても、尊敬する人で「両親」と答えるのは安全です。

2007-03-15 - 力士の小躍り

この「安全」という言い回しがとても引っ掛かってしまい、「人に迎合しすぎるのもどうかと思いますが」というコメントを差し上げたわけです。
元記事の主旨は『「誰を尊敬するか」「何を座右の書とするか」によってあなたの人となりが分かってしまうので、問われた時のために無難な答えを用意しておけば?』ということになるでしょうが、他にもいろいろ考えさせられるテーマを含んでいるので、以下順次考察していきます。

「尊敬する」とはどういうことか

辞書を引くと、こうあります。

その人の人格をとうといものと認めてうやまうこと。その人の行為・業績などをすぐれたものと認めて、その人をうやまうこと。

http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E5%B0%8A%E6%95%AC&dtype=0&dname=0na&stype=0&pagenum=1&index=11051000

歴史上の人物には直接会えないので、伝えられている「行為や業績」で評価するしかないですね。
これが同時代の著名人や会ったことのある人だと、考え方や品性も加味して判断することになるのでしょう。

誰を尊敬しているか

これはもう、人それぞれでしょう。
私の場合、「遺伝学の祖」グレゴール・ヨハン・メンデルを尊敬しています。 特に生前、業績が評価されなかったあたり同情を禁じ得ません。
「万能の天才」レオナルド・ダ・ヴィンチなどはもう、子供の頃からの憧れの存在ですね。
一方で「トランジスタの父」ウィリアム・ショックレーについては、その業績は評価するもののレイシストっぽいところがあるので、あまりいい感情が湧きません。
両親については感謝はしてるけど、尊敬してるかって言われると微妙かな。 身近すぎてダメなところも見ちゃってるので・・・。


いずれにせよ尊敬している人がとっさに思い浮かばなくても、それは普段意識していないだけの話であって、尊敬している人がいないとか、いてもひとりだけって人はあまりいないんじゃないかと思います。

尊敬する人は誰かと問われたら

さて本題です。 面接などの場でそういう問いかけをされたら、どう答えるか?
無難だからとか、面接官に気に入られようとして思ってもいないことを答えると、墓穴を掘る結果になりかねません。 正直に、思うところを述べればいいじゃないですか。
その際、社風・校風やそれまでの質疑の流れに応じて適切な人物を挙げる機転は必要でしょう。 前述したように、大抵は尊敬する人が複数いるでしょうから。 私は、これを迎合とは思いません。
HOWTOを考えもなしに受け入れ、思ってもいないことを答える − これが迎合。 まともな面接官ならすぐ見抜きますよ。 実際に私、採用面接に臨んだことがあるから言いますが。(新卒が対象じゃなかったけど)


新たについたコメントには「両親がどんな人物か面接官には分からないから、尊敬する人に両親を挙げるのは止めておけ、と教本に載っていた」という主旨のことが書いてあって、何だか萎えました。 教本には箸の上げ下ろしまで書いてあるのか・・・。
面接官はね、質問に対する回答そのものより「それがどんな考え方から導き出されたのか」を読み取ろうとするのです。 小賢しいHOWTOやマニュアルに頼って欲しくないんだけどな。


P.S.
私は技術職なので、技術力や資格試験についてどう思うかを問うてました。
もちろん模範解答なんてありませんが、取り繕った回答にはダメ出ししてましたよ。