コードギアス 反逆のルルーシュ STAGE22「血染め の ユフィ」

ユフィの発案による「行政特区日本」構想によって、ゼロことルルーシュと彼の率いる黒の騎士団は不利な立場に追い込まれる。
存在意義を賭けて堂々と式典に乗り込んだルルーシュだったが、体調に変化が・・・左眼の奥に痛みが走るのか? 同じ症状に見舞われたC.C.は確か「もう始まったのか!?」と口走っていたから、それが何を意味するのか知っているのだろう。 ルルーシュのギアスが制御不能になりつつある・・・マオのように。
そのため彼がユフィとの対話の中で放った「日本人を殺せ!」という他愛無い冗談が、ギアスとして彼女に掛かってしまい、信じられないほど悲惨な結果に。 「血染めの〜」というサブタイトルはそういう意味か・・・。 ユフィのあの無邪気な甘い声で発せられるのが「日本人の虐殺指示」というギャップにクラクラする。


この作品、第一話放映直後は反米思想が取り沙汰されて一時はどうなることかと思ったけれど、続く二話・三話でそんなネガティブイメージを吹き飛ばすようなエンタテインメント性を発揮してくれた。
特にナリタの攻防戦以降、毎回大なり小なりサプライズが盛り込まれていてかなり楽しめた。 時間があれば毎回感想を書きたかったくらい。


ただ、話を広げすぎて少々収拾がつかなくなってる感じもする。
ゼロの正体を知ってしまったシャーリーとヴィレッタの扱いなどはそのひとつ。 ヴィレッタさんは良妻で終わる人では(多分)ないだろうし、シャーリーもルルーシュとの距離の取り方で迷ってる。(これは彼女の迷いというよりは、制作サイドの迷いのような気もするけど)
他にもギアスの力やC.C.の正体、それらと皇帝やシュナイゼルとの関係とかキョウト陣営の背景が殆ど明らかになっていない。 これで次回が最終回というのだから、とても纏めきれないだろう。 続編の制作が決まらなければどうするつもりだったんだろうと訝しんでしまう。 少し間を置いて放映されるというSTAGE24〜25で一応の決着をみるのだろうか?


続編の形態についても、TVA/OVAなのかすら決まっていないそうだが、これは是非ともTVで放映して欲しいところ。 そうでないと「あのね商法」などという有難くないレッテル貼られそうだし。
今回はアナログ/デジタル放送両方でサイドカットのパンスキャンだったけど、次回もそれでいいのではなかろうか? DVDを購入する熱心なファンだけが16:9画面を堪能できる、という仕掛けはリーズナブルだと思う。