スカイガールズ 第19話「アイーシャ・クロニクル」

ワーム誕生の秘密が明かされる回。
この作品、主要キャラが幼く見えるし、ネコ耳(風ヘッドセット)だけでなくシッポ(設定では、主役メカと接続するためのアンビリカルチューブ)まで装備したコスチュームを見て「随分ピンポイントな層にアピールしてるなぁ」などと、開始当初は思ってました。
ところがどうして、結構真面目な人間ドラマになっていて楽しめます。 その分、美少女メカアクションの好きな人にはもの足りないかも知れませんが。


作中登場する「ワーム」と呼ばれる怪物は、これまで「突如出現して人類を滅ぼしかけた」以外、あまり詳しいことが語られなかったこともあって深く考えずに受け入れてましたが、これも主役メカの構成要素である「ナノマシン技術」と同じルーツを持つことが明かされて、思った以上に良く考えられた設定に感心してみたり。


今回は、どこか人間離れした謎の少女・アイーシャとの軋轢を軸にストーリーが展開しますが、人間同士の関わりにスポットを当てるいつものスタイルを踏襲しながら、上記のような秘密が明かされるストーリー構成が光ってます。
これはもっと評価されていい作品なのかも知れません。


第19話そのものについて言及が足りなかったので、ちょっと追記。
母艦に侵入してきたワームに食料をやられてしまい、その調達のためソニックダイバーで漁に出たヒロインたち。
大漁に沸く艦内クルーを見て、ヒロインの一人・一条瑛花が「ワームと戦ってもこんなに感謝されないのに・・・」みたいなことを言ってボヤくけど、本当は感謝されて嬉しいのに、このキャラらしいツンデレ反応をさせてる脚本は上手いと思いました。


あと、ナノマシン技術から生まれたワームが、人類を「地球環境に仇なすもの」と認識して殲滅に乗り出す・・・というのは、なかなか凄みのある設定。
このような、敵方にもある種の大義名分がある設定の作品というと「スペクトルマン」や「大鉄人17」、それに「無敵超人ザンボット3」などが思い浮かびます(いずれも、ちゃんと観ていたわけではありませんけど)。 他にもあるのかも知れませんが、'80〜'90年代はアニメから遠ざかっていたので良く分かりません・・・。
(2007年11月16日追記)