true tears 第6話「それ…なんの冗談?」

きのう*1は結局、リアルタイム1回に加えて録画分を全編3回、Bパートを2回観ましたよ。 今回は、幾つも仕掛けられたトラップが一斉に作動したような怒涛の展開で、何度観ても見飽きませんでした。


愛子と眞一郎のイベントは、眞一郎の華麗なスルーによって事なきを得たものの、愛子と三代吉の心にしこりを残してしまう。
純はいよいよ比呂美にアプローチを開始。 それを知った眞一郎は、比呂美への思いを断ち切れず食事も喉を通らない。
一方、比呂美は純の申し出には応じるものの、帰宅した眞一郎を睨めつけ、4番に何を言ったのかと詰め寄る。 良かれと思ってしたことなのに、またしてもお節介と言われてしまう眞一郎なのであった…。


比呂美と純が一緒に映画を観ているちょうどその頃、愛子とショッピングに出かけた三代吉は、そこでついに愛子の本心を知ってしまう。
デートから帰った比呂美は別れ際、純から乃絵と眞一郎が付き合うと聞かされ茫然自失。 それを見た純は全てを察したようだが、黙って彼女の髪や頬、そして唇に触れる。 我に返って逃げるように家に飛び込んだ比呂美は、声を掛けた眞一郎を邪険に振り払い、帳簿付けの手伝いに勤しむのだが…ここからが今回のヤマ場。


眞一郎の母親が何気なく発した「ふしだらな娘」という言葉に、とうとう比呂美の感情が爆発。 そしてその場のやり取りは、立ち聞きしていた眞一郎の知るところに。 うやむやにしようとする母、比呂美を庇う眞一郎、放っておいてと言い残して走り去る比呂美…。
比呂美を追いかけ、事情を尋ねる眞一郎に「すごいこと、教えてあげようか…」と切り出した彼女は、ついに封印した秘密を彼に明かす。 眞一郎へ顔を向け、「言っちゃった…」と力なく呟く比呂美の目にはいっぱいの涙。
眞一郎は、比呂美がひとりで抱え込んでいた苦悩を初めて知り、その涙で出来た深い淵に彼自身も引き込まれて行くのだった…。


…あらすじなんて書いてもしょうがないのに…むしろネタバレとか言われて迷惑がられることだってあるのに…でも書かずにはいられない、そんな悲恋の物語。 気を取り直して、気付いた点などをつらつらと。


愛子と三代吉が気まずい雰囲気になったあと、二人が「どうしてこんなことに…」と後悔に似た感情で過去を振り返るシーンで、二人の出会いが描かれます。 愛子は、眞一郎に近づきたくて三代吉と付き合い始めたわけじゃなかったんだ。
眞一郎が母にアルバムのことを尋ねる場面では、彼女が冷蔵庫の野菜室に梨と茄子を入れてますが、これはどちらも秋の食材*2。 物語上も今は秋(晩秋?)なので当たり前と言われればそうなんだけど、細かいところまで配慮が行き届いているなぁと感心。
グラウンド階段でひとり悶々として佇んでいる眞一郎の元に現れた乃絵、満面の笑みを湛えながら手づくり弁当を差し出すんだけど、その笑顔が実に良いんだなこれが。 眞一郎に相手にされずむくれる表情もかわいい。
表情と言えば、今回はキャラの表情がいつにも増して豊かだったように思います。 登場人物同士が互いの内面や隠された事実を知ってしまい、物語が大きく動いたからなんでしょう。 特に乃絵・比呂美・三代吉の表情変化に着目。
比呂美の秘密が明かされる一連のシークエンスは圧巻でしたよ。 特に音楽が良かった。 彼女が「言っちゃった…」と呟いたあと歩き出すシーン、ちょうどその部分で二拍ほど休止してタメを効かせているのが効果的。
比呂美が抱えていた秘密は大方の予想通りでしたが、私はそう簡単には信じませんよ。 だってそれじゃ、余りにも救いがないじゃありませんか。
今回のは「真実の"悲しい"涙」でしたが、「真実の"嬉し"涙」で締め括るラストであって欲しいと、私は勝手に期待しています。


それにしても、次回が待ち遠しい作品。
好きなものを一週間も我慢しなきゃいけないって、キツいよな。

*1:もう日付が変わってますが

*2:茄子は夏が旬だけど、秋茄子ってあるでしょ