true tears 第9話「なかなか飛べないね…」

停学処分にはなったものの、眞一郎の母と和解したことから運命が好転し始める比呂美。 一方、乃絵は…。


純と比呂美が乗ったバイクは、突然飛び出した野ウサギを避けようとして転倒、炎上。 路肩の雪がクッションになって二人は無事。 バイクの炎を見て「きれい」とか言ってる比呂美さんは、もう少し純君の心情を察してあげて下さい。 あまつさえ暖を取る仕草さえしているし、緊迫感なさすぎです。 まぁ、普通じゃないのは心が壊れちゃってたからだろうけど…。


タクシーで後を追ってきた乃絵と眞一郎に回収されて仲上家に戻ってみると、二人の帰宅が遅いのを心配して*1警察が呼ばれてた。 いきなり比呂美の手を引いて連れて行く母を見て取り乱す眞一郎と、それを一喝する父。 父は全てを知っていながら妻の心中も察して、黙って家族全員を見守っていた。 何という包容力。 お父さん格好いい。 名前がないのがもったいない


バイクの転倒事故と行方不明失踪騒ぎ − 警察沙汰になれば、確かに停学は止むを得ないだろうなぁ…。 校内は比呂美の噂で持ちきりで、彼女にとっては針のムシロ状態だけど、朋与がナイスフォロー。 普段はお節介気味で少々煙たい彼女だけど、ここぞという時に支えになってくれる得難い存在。 CV:渡辺智美嬢もいい味出してます。
それは三代吉も同じで、興味本位で眞一郎から事情を訊きだそうとするクラスメイトを無言で威圧。 しかし、その場はそれで収まったものの、三代吉がそばにいない時に取っ組み合いの喧嘩が起きてしまう。 気付いて止めようとした三代吉より先に、無言で制止したのは乃絵だった。


乃絵は、事故現場で比呂美を抱きしめた眞一郎を見て、彼の心の中に消し難い比呂美への想いがあることを知る。
ケンカの原因が比呂美であることを確かめ、また絵本の中の雷轟丸に投影された眞一郎自身の心情を読み取った乃絵は、「あなたの飛ぶところはここじゃない」と言い残し、彼のもとから走り去って行くのだった…。


公式サイトではサブタイトルは「なかなか飛べないね」となっていますが、本編のテロップでは三点リーダーが付いてます。
前回(第8話)の次回予告にも出てきたパトカーには、はっきりと「富山県警察」の文字が。 富山を舞台にした作品であることは制作サイドも公表してますが、作中で明示されたのは初めてじゃないかな? 登場人物の名字や、眞一郎の投稿をボツにしたのが「こきりこ出版」だったなんて例はあったけど。
次回予告で比呂美が脱ぐシーンを観て邪推してた人は、今すぐ反省するように。(笑) 後だしジャンケンになってしまうけど、私は比呂美はそんなことする娘じゃないと思ってましたから。 …ってか、この作品で比呂美にそんなことさせても、あまり意味はないと思うんだよね。 ただ、あの次回予告の演出は、明らかに視聴者のミスリードを狙ったものだったから無理はないかも。


眞一郎の喧嘩の傷を指で押す乃絵の心中には、何が過ぎっていたのだろう?
痛がるのを無理に押さえているところをみると、自分が味わった心の痛みを彼にも与えようとしたとも考えられるけど、そんな単純なものじゃない気がする。
その傷が「比呂美が原因の喧嘩」で出来たものだから、乃絵は暗に「自分の気持ち*2に気付きなさい」と諭したのだろうか?
いずれにしろ、最初は痛がった眞一郎が二度目に黙って受け入れたのは、乃絵が何か大事なことを伝えようとしていることが分かったから、と思って間違いなさそう。

*1:よく考えたら、比呂美は家を飛び出したんだよなぁ…騒ぎになるのは当然か

*2:眞一郎自身の気持ち、ということね