HZ904 A-3

今日も帰りが遅かったのですが、明日は休みなので頑張ります。
ちなみに、アニメ感想を書くより手間が掛かるのに、アクセスは減ってるようですアハハ。 アニメ感想については近いうちまた書きます。

抵抗R・コイルL・コンデンサCを直列につないだ回路の特性を知ってなきゃ解けない問題。 この問題は、実際の試験では公式を思い出せずに落としてしまいましたorz。


コイルに交流電圧をかけると、その周波数に反比例して流れる電流は小さくなる。 コンデンサはその逆。
だからそれらを直列につなぐと、周波数が低くても高くても電流はあまり流れず、ある特定の周波数で流れる電流が最大になる。
その時の状態を直列共振といい、角周波数をωとすると以下の関係が成り立つ。
{\omega}L=\frac{1}{{\omega}C}
角周波数とは、言い替えれば"周期速度"とも言うべきもので、電子工学では周波数の別表現として用いられる。
物理学の世界ではω(オメガ)と言えば角速度を表す記号だけれど、本質的に同じものなので同じ記号を用いるわけだ。 詳しくはWikipediaを見るべし。

角速度(かくそくど、英: angular velocity) は、物体の回転の速さを表す。通常は角度と時間の商。角振動数(かくしんどうすう、英: angular frequency)、角周波数(かくしゅうはすう)とも呼ばれる。量記号は ω(ギリシャ文字の小文字のオメガ)。単位は通常、ラジアン毎秒 (rad/s) を用いる。

角周波数 - Wikipedia

角周波数\omegaと周波数fの関係は以下の通り。
{\omega}=2{\pi}f
この式は暗記するまでもなく、角周波数の定義を知っていれば自ずと導かれるものだ。 もっとも、角周波数の定義は覚えておかなきゃならないが。


さて、直列共振状態の式を変形して、その時の角周波数を求めてみる。
\begin{eqnarray}{\omega}L=\frac{1}{{\omega}C}\\{\omega}^2=\frac{1}{LC}\\{\omega}=\frac{1}{\sqrt{LC}}\end{eqnarray}


この式に{\omega}=2{\pi}fを代入すると・・・
\begin{eqnarray}2{\pi}f=\frac{1}{\sqrt{LC}}\\f=\frac{1}{2{\pi}\sqrt{LC}}\end{eqnarray}
この時の周波数を直列共振周波数といい、特にf_oと表す。
見ての通り、共振周波数はLとCだけで決まり、Rは無関係となる。 この式はRLC並列共振回路でも成り立つが、並列回路の場合は共振状態の時、流れる電流は直列回路とは逆に最小となる。


さて前置きが長くなったが、やっと問題に取り掛かる。
C_Vが420[pF]の時3,525[kHz]で共振しているのだから、下式が成り立つ。
3.525\times10^6=\frac{1}{2{\pi}\sqrt{L{\times}420\times10^{-12}}


7,050[kHz]で共振させる時、C_Vとの関係は下式の通り。
7.050\times10^6=\frac{1}{2{\pi}\sqrt{LC_V}}
つまり以下の連立方程式を解けばC_Vが求まり、ついでにLも求まるわけだ。
\{\array{l$3.525\times10^6=\frac{1}{2{\pi}\sqrt{L{\times}420\times10^{-12}}}\\7.050\times10^6=\frac{1}{2{\pi}\sqrt{LC_V}}
だけどこの式、計算がちょっと面倒。 それにLの値なんて要求されてないし。 だから手っ取り早くC_Vだけを求めるために一工夫する。


共振周波数をよく見て欲しい。 7,050[kHz]というのは、元の共振周波数3,525[kHz]のちょうど2倍になっている。
f_o=\frac{1}{2\pi\sqrt{LC}}
であるから、左辺が2倍になると言う事は、右辺の分母が1/2になるということだ。
πは定数だから\sqrt{LC}が1/2になるということであり、それはつまりLCが1/4になるということ。
Lの値は固定だから、つまりC_Vの値が元の1/4になれば、共振周波数が7,050[kHz]になる。
C_Vの元の値は420[pF]だから、その1/4とは、つまり105[pF]。 よって選択肢は2になる。
以下次号(?)。