三点リーダについて再び

一年ほど前に書いたエントリが先日id:yms-zun氏に取り上げられて、またアクセスが微増している模様。

モヒカン的に三点リーダのことを一番口煩く指摘してゐたのは出版社にお勤めらしい人だつたなあ、といふところがワシにとつての疑問の出発点だつた。その人がどうかういふ訣ではないけれども、業界内の常識を一般に当て嵌められるかは注意したいところである。三点リーダについて - しまうま技研などを拝読する限り、「業界基準」以外の客観的根拠をもつて中黒の連続「・・・」を糾弾することは難しいとワシは考へる。

2008-01-18 - 大和但馬屋日記

それにしてはコメントもトラックバックもないけれど、これはあれか、ハンドアックスを手に持って隙を窺っているということか。 だとしたら怖いなぁ。(笑)


三点リーダのことを一番口煩く指摘してゐたのは出版社にお勤めらしい人だつた」というのは初耳。 なるほど、出版業界にそうしたルールがあるのなら、再考する意味はあると思う。 その事が理由と共にちゃんと書かれていれば、ネットで揉めることもなかっただろうに。

「…」のこと。

これを二つ並べて「……」とし、六点リーダと呼ぶこともあるが、こちらの方が正書法として普及している。

三点リーダ - モヒカン族

この「正書法として普及している」という記述だが、出典が不明なので疑問が残る。 現に私は知らなかったし。
私は三点リーダやその用法について、学校で習った記憶がない。
私がボーっとして聞き漏らしただけかも知れないが、私は小学校を2回転校しており、カリキュラムの地域差によってたまたま教わらなかったことも考えられる。 でも、本当に大事なことなら何度も繰り返し教え込まれているだろう。 例えば、分数計算ができないのは恥ずかしいことだし実生活でも支障が出るだろうが、三点リーダや用法はそういう類のものじゃないだろう。
そこへ持ってきて「コレ知らないのは非常識」みたいな論調で糾弾したら、そりゃ揉めるだろうなと思う。 


蛇足だが、出版業界のルール自体が実社会と若干ずれてることもある。 例えば「メイド」と「メード」。

 ユーザーさんからよくいただく苦情の一つに、「なんでメイドを『メード』と表記するのか。ものすごく違和感がある」というのがあります。

 個人的にはまったくその通りだと思うのですが、これには理由がありまして。新聞社や通信社の表記ルールでは、

 ×メイド

 ○メード

…ということに、昔からなっているのですよ。これを逆にすると、校閲さんに直されます。従って、新聞紙上では必ず「メード」と表記されており、それを転載しているイザ!でも、「産経新聞」のクレジットをつけている以上は、「メード」と表記せざるを得ない…というわけなのです。

http://official.iza.ne.jp/blog/entry/76688/

これを以って「出版業界のルールなど顧みるに値しない」などという気は毛頭ないけど、実際に出版物の原稿を書くならいざ知らず、ブログでこちょこちょ書いてる分には、あまり細かいことは気にしなくてもいいんじゃないだろうか。
もちろん、事情通から「コイツは何も知らねぇな」と思われるリスクは承知した上で。


ちなみに私、現在では「・・・」と「…」を併用しています。 携帯から書き込むときは、「…」を使ったほうが楽なので。
あと、以前のエントリで字間の不揃いが気になるとも書きましたが、それは結局、読み手のフォント設定次第だということは理解しています。