眞一郎の父のキモチ

コメントを戴いたんですが、返答が長くなりそうなのでエントリとして書きます。

正直なところ、登場人物の中で一番嫌いなのが「お父さん」なのですが・・・
「すべてを知っていながら・・・・見守っていた」ですか、自分には「すべてを知っているくせに何もしていなかった」と思えてならないのですが。

http://d.hatena.ne.jp/k87p561/20080302#c1205122741

全ての元凶は眞一郎の母にあるのだから、お父さんが「一番」嫌いってのは言いすぎじゃないの?…なんて思ったりして。
でも確かに、妻が比呂美をいびっているのを知りながら放置していたことになるわけで、私も最初はちょっと酷いなと思いました。 父がもっと早くに行動していれば、もしかしたら比呂美もあんなに苦しまずに済んだかも知れない
しかし、他の人が見落としがちな部分を読み取ろうとするのが永年アニメファンをやってるものの性でして、ここはひとつ、お父さんが今まで行動を起こさなかった理由を考えてみることにしましょうか。

異母兄妹問題は、とてもデリケート

これは、一家団欒の食卓なんかで簡単に切り出せるような話題じゃありませんよね。 当事者全てに心の準備が必要な、とても重い問題です。
しかも、自分自身に浮気(不倫)の嫌疑がかかっているのですから、下手に自分から切り出して弁解がましく聞こえてしまうと、逆効果になりかねない。
そういう時は、機が熟するまで待つものです。

妻への思い遣り

彼は眞一郎と比呂美の父であるだけでなく、眞一郎の母の夫*1でもあるわけです。
家族全員を暖かく見守るのが家長の務め。 いくらヒステリー気味でも、やはり妻は労わってあげないと。
それに妻は根っからの悪人じゃない。 誰の心にも、どす黒いものが宿る可能性はある。 比呂美だって、無意識のうちに乃絵に酷い言葉を吐いていましたしね。
何より、言葉で説き伏せても、それだけで態度が急に改まるとも思えません。 ましてや、手を上げるなどは論外。
となれば、妻が自分から改心するようなイベントが起きる(=機が熟する)まで待つというのは、妥当な選択でしょう。
え?本当に妻を思い遣ってたかって? 第9話の「お前、立派だったよ」という台詞は、その表れだと思うんですが。

今まで、本当に何もしなかった?

いえいえ、そんなことありません。 第7話だったか、眞一郎に「母さんから何を聞いた?」と尋ねているではないですか。
そこで彼が答えていれば、事態はまた変わったのかも知れませんが、当人が口を開かないのでは…。
それに、第8話では比呂美を気遣って「何かあったら言いなさい」と優しい言葉をかけているでしょう。
今はまだ何もしてあげられないけど、お前たちのことはいつも気にかけているんだよ…そんな暖かさが伝わってくるシーンでありました。


どうですか? 見落としていたことはありませんか?
それでも嫌いっていうんなら、それはそれで仕方ありませんが…。


今日は時間がないので、ここまでです。 では、おやすみなさい。

*1:あぁややこしい…やっぱり名前が欲しい