カタログに載っていないタイヤ − BRIDGESTONE POTENZA RE750
ちょっと前までは、ハイパフォーマンスタイヤと言えば「ユニディレクショナルパターン」を採用するのが当たり前だったもんです。 例えば、これなんかそう。
ご覧の通り、排水性を高めるために溝がV字型に刻まれていて、これで路面の水をセンター部からショルダー部へ逃がすようになっているんですが、その形状ゆえ回転方向が定められている(ユニディレクショナル)のでこう呼ばれてます。
ところが最近のブリヂストンは回転方向性のあるトレッドパターンを捨て去り、新たに左右非対称パターンを採用した製品ばかりを市場に投入するようになりました。 これがラグジュアリー指向のREGNOだけなら話はまだ分かるのですが、スポーツ指向のPOTENZAを含め、新製品がほぼ全てそういう状況になってしまっているのです。
IN/OUTで形状を変えた方がより高性能にできるのでしょうが、個人的にはユニディレクショナルじゃないタイヤってのは、何となく気持ち悪いんですよね…ほとんど気分の問題ですけど。
もちろん、ユニディレクショナルで左右非対称って製品も作れるのですが、そうすると右用/左用の2種類を作らなきゃならないので割高になっちゃうんですよ。 かつてRE71という評判の良いタイヤがありましたが、それにも「Gチューン」という派生型があって、これがまた高かった…おまけに、グリップを高めるため軟らかいコンパウンドが使われていたこともあって、すぐ擦り減ってしまうのです。 そんな割高感のある製品だったので、あっという間に市場から姿を消してしまいました。
そんなわけで、一部のサイズや輸入車向けなどの特殊なものを除くとブリヂストン製品はユニディレクショナルでなくなってしまったので、今度タイヤを履き替えるときは別メーカーの製品にしようか…と諦めていました。
ところがその矢先、こんな製品を見つけたのです。
この製品、公式サイトはおろか、総合カタログにも掲載されていないのですよ。
このタイヤ、なぜあまり出回っていないかというとブリヂストン系のお店しか取扱いをしていない商品だからです。
http://www.cockpit-gaikan.com/00_cockpitgaikan-news/news-vol_04.html
ですので、どのメーカーさんでも扱っているような大きなお店では販売をしていません。
どうしてブリヂストン系ショップでしか扱っていないかと言うと…
このタイヤは元々アメリカやヨーロッパ向けの輸出用タイヤで、性能的にはRE050とGIIIの中間あたりといった所です。本場ヨーロッパでは評判が良いらしく、また日本ではPOTENZA GIIIユーザーやストリートスポーツタイヤを求めているユーザーが、playzでは満足できず、またRE050はあまりにも高すぎる事から、買い換える選択肢が無くなってしまい、不満の声がユーザーや販売店から出てきたために、急遽ミスタータイヤマン、タイヤ館、コクピットのブリヂストン系ショップでのみ取り扱うテスト販売として日本にも導入されたものです。
たけちゃんのダラダラ日記
これは知りませんでした。
実は、POTENZA GIIIには正直、あまりいい印象がなかったのです。 確かV'GRID→G'GRID→GRID IIの系譜で、GIIIになって初めて「POTENZA」の名を冠した"廉価版"…そんな感じ。 でもその後継製品とはいえ、今や稀少なユニディレクショナルタイヤなので、ちょっと注目しています。
P.S.(2008年8月7日追記)
パンフレットを入手しましたのでご紹介。(引用元とは少し違ったものです)
あと、タイヤサイズについても転載しておきます。
タイヤサイズ |
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265/35R18 93W |
245/40R18 93W |
235/40R18 91W |
225/40R18 88W |
255/40R17 94W |
245/40R17 91W |
235/45R17 94W |
225/45R17 91W |
215/45R17 87W |
225/50R16 92W |
205/50R16 87W |
205/55R16 91W |
205/50R15 86W |
195/50R15 82W |