東京国際アニメフェア2009(パブリック・デー1日目)レポート

レポート予定事項(と画像)が多いので、一度に書ききれそうにありません。 なので、これからこのエントリをこまめに更新していきます。
はじめにお断りしておきますが、私はコンパニオンが無料配布するグッズは基本的に受け取らず、ましてや彼女らの撮影などしないストイックな人間ですので、その手の写真はありません。 それに、人気ブースは混雑するので(レポートは他人任せにして)避けています。 声優さんに関するレポートなどは、どうぞ他所をあたって下さいまし。

ジャパン・ロケーション・マーケット(Booth No.A-05)

らき☆すた神輿」やら「true tears城端限定B1ポスター」が展示されてました。
このブースは全域撮影可能とのこと。 了解を得てから撮影しています。


この団体、映像業界と経済産業省からの資金で運営されている「財団法人 日本映像国際振興協会(ユニジャパン)」の下部組織(事務局)として、3年ほど前に設立されたんだそうです。

アニメにも注力するようになったのは、「聖地巡礼」が脚光を浴びた昨年あたりからだとか。
城端true tearsコーナー設置の提言者である"おこぜのさしみ"氏が触れているシンポジウムも、ここが取りまとめをしているようです。

聖地巡礼」と「アニメによる町おこし」を学術的に扱っており、読者諸兄の教養に資するところ大であると判断したので、全パネルをネットでも読めるように高解像度(2592x1944pixel)で撮影してきました。 著作権に配慮して意図的に解像度を落とした部分もありますが、一部税金が投入されている公益事業の成果物ですので、上記目的のためアップします。
(サムネイル画像をクリックすると、別ウィンドウにて拡大画像が表示されます)

成功事例から見る地域活性化の方策


富山県南砺市ではアニメ「true tears」の舞台となった同市をファンが訪れるというムーブメントが自然発生し、同市で制作をするピーエーワークスは、行政や市民からの指示(原文ママ:支持の誤り)を得、地域を起点とした盛り上がりに発展しました。

P.A.WORKSも参加している「富山観光アニメプロジェクト」なるものが進行しているのだそうです。

【4】経済産業省「富山観光アニメプロジェクト」


 富山県魚津市在住の兄弟クリエイターユニット・The BERICH(ビリッチ)と、富山県南砺市で活動するアニメ企画制作会社P.A.WORKSピーエーワークス)、さらに富山テレビとファンワークスが連携し、アニメの力で富山への観光客の誘致を狙う、「富山観光アニメプロジェクト」を進行中。


本事業は経済産業省の平成20年度「地域資源活用型新規産業創造事業」となっており、現在春以降の公開に向けて映像を鋭意制作中です。正式なリリースは今後お知らせさせていただきますが、全世界に向けて富山の観光資源をアピールすべく、春以降、富山テレビとウェブで配信予定! 乞うご期待です!

FANWORKS:Other Projects

清楚で屈託のない美少女キャラ。


らき☆すた」「初音ミク」が真面目な研究対象になる時代。


鷲宮町らき☆すた的年表。


研究者の聖地巡礼現地調査。


聖地巡礼」という言葉の用法が市民権を得た瞬間(?)

特別企画展(ブース番号なし:A-05隣接)

昨年同様、全国各地のマンガ・アニメ関連ミュージアムと観光まちおこしの博覧会、それに故・横山隆一氏など大御所の業績を偲ぶ展示をやってました。 これまた昨年同様撮影禁止でしたが、これは権利関係が複雑に入り組んでいるからなのでしょう。
ですので残念ながら画像はありませんが、パンフレットを貰ってきたので一部をご紹介します。


全国マンガ・アニメ観光まちおこしMAPの一部。


富山県南砺市も、"true tears"パネル展/クリアフォルダー(ファイル)/観光パンフレットがしっかり紹介されてます。


こちらは「らき☆すた」の埼玉県鷲宮町


長野県大町市は「おねティ」の背景原画展や美化活動「みずほプロジェクト」が紹介されてます。

アニメの森(Booth No.H-14)

私的録画補償金管理協会と日本動画協会(AJA)の合同ブース。 AJAの活動内容については公式ガイドブック(p.74〜75)にも明記されていますが、郵便事業株式会社と協力して記念切手(アニメ・ヒーロー・ヒロインシリーズ)を発行しているそうで、私も「未来少年コナン」の切手を一昨年、郵便局で購入してます。

ブースでも販売していたのですが、驚いたことに「エヴァンゲリオン」「パトレイバー」が売られていたのですよ。 人気作品だけに、切手もとうに売り切れていると思ってましたから、喜び勇んで購入しました。

AJAはチャリティーオークションも開催していて、去年に引き続き、今年も"true tears"関連グッズが出品されています。

true tears」サイン入りDVD告知ポスター


DVD告知用ポスターに、石動乃絵役・高垣彩陽さん/湯浅比呂美役・名塚佳織さん/安藤愛子役・井口裕香さんの直筆サインが入っています。

http://www.aja.gr.jp/sp/taf_auction2009.php

ポニーキャニオン(Booth No.G-05)

イベントの合間に新作のプロモーションビデオを流してまして、その中にP.A.WORKSが制作中の「CANAAN」もありました。

プロダクション リード(Booth No.D-22)

旧・葦プロダクション。 葦プロ時代に制作された「魔法のプリンセス ミンキーモモ」の初放映から既に27年が経過していますが、30周年記念の新プロジェクトが発表されたというから驚き。 公式ガイドブック(p.69)にも載ってますが、パブリックステージ(ステージII)では「ミンキーモモ 30thアニバーサリー ステージ」と銘打ったイベントが開催されています。
それに合わせて本ブースでは、同プロダクションの過去の作品のOP/ED集(DVD)を1,000本限定で販売していました。

私はね、「ミンキーモモ」(空モモ)の同人活動をしていた時期があるのですよ。 それでつい懐かしくなりまして、購入した次第です。(でもDVDに入っていたのは第二作のOP/EDでした…)
当時の私は「同人活動してる」という意識は全くなく、そもそも「コミケ」の存在すら知らないウブな学生でした。 せっせとイラストを描いて投稿してたのは、ファンクラブの一員として会誌を賑やかにしたかったから。 他にイラストを描く人が少なかったのか、送ったものは殆ど掲載して貰えたと記憶しています。 後で、その会誌がコミケで売られていたらしいと知って少々複雑な気持ちになりましたが、それも今ではいい思い出。 当時の会誌をまだ持ってる人はいるのでしょうか? 私自身は、度重なる引越しのせいで紛失してしまいました…残念です。
ファンクラブが(合同で?)開催した杉並公会堂での上映会にも参加したことがありますよ。 ゲストに脚本の首藤剛志氏が招かれていましたが、確かモモ役の小山茉美女史もいらしていたような…何しろ四半世紀以上前のことなので、記憶が定かでありません。


しかしそれにしても…この作品が30年近く経っても忘れ去られていない事実に驚きを禁じ得ません。
アニメ誌に掲載されたモモ(芦田豊雄氏画)の表情が新鮮で、そのインパクトからファンになった私ではありますが、当時はここまで息の長い作品になるとは想像だにしませんでした。
私が好きな他の幾多の作品も、一時的に話題になるだけでなく、永く人々の記憶に留まるといいのですが。

雑感

事前に出展参加団体がかなり減ったと聞いていたのですが、賑わいに変わりはなかったようです。 むしろ、入場者数は過去最高だったとか。

3月21日(金・祝)の来場者数は54,115人(うちプレス204人)、そしてフェア4日間総計の来場者数は129,819人(うち海外来場者1,133人、プレス1,472人)となりました。

http://www.tokyoanime.jp/ja/press-release/20090321z

ただ、会場中央の広場みたいなスペースが若干広がった感じではありましたね。 それに1日目は午前中天気が悪かったせいか、心持ち空いていたような気がします。 今回、2日目には行きませんでしたが、1日目が空いていた分、例年より混んだそうです。


特設ステージ(イベント会場)は、今回は出展会場とはすっぱり分離されていました。
これまでは会場脇から覗き見できるスポットが残っていたので、会場で歓声が沸いたりするとその付近で多数の人が立ち止まり、人の流れが滞っていました。 「会場との一体感が損なわれる」と残念がる声もあるようですが、私はむしろ好ましい対応だったと思います。


TAFの目標とする総入場者数は13万人だったということを、どこかで読みました。 今回、当初の目標をほぼクリアしたわけですが、さて来年以降はどうでしょうか。 2006年から毎年見に行ってますが、慣れてしまったせいか、新鮮味が乏しくなった気もします。 毎回新作発表があるので、マンネリってことではないのですが。
この催し自体は面白いし、業界のためにも継続して貰いたいのですが、見せ方などに工夫が求められる時期にきているのかも知れません。


(このエントリ、了)