TVA「花咲くいろは」第一話「十六歳、春、まだつぼみ」

MXで観ましたが、未見の皆さん、これは期待して良いと思いますよ。
まず、P.A.WORKSならではの作画へのこだわり。 特に背景。 喜翆荘の引き戸なんか、木目まできっちり描き込んでありますからね。 その他にも、思わず唸ってしまうような芸の細かさが随所に見受けられます。 ずっと見入っていたい絵なのに、どんどん流れて行ってしまって勿体ない…この感覚、「攻殻機動隊S.A.C.」にも通じるものがあると思うんです。


第一話のストーリーはコミックス第2話までとほぼ同じ内容ですが、コミックスにはコミックスの、アニメにはアニメならではの表現がありました。 デフォルメしづらい端整な顔立ちのキャラを、アニメではかなりイジってます。


ヒロイン・緒花は夢見がちで、とことんポジティブ。 普通、知らない土地で失敗を重ねて人間関係を上手く築けなかったら「つらい・悲しい」と思うところ、彼女は涙をこぼしながらも「悔しい」と言い、苦難に立ち向かおうとします。 緒花のキャラは、作品のテーマそのものを体現しているのでしょう。 そしてこの作品は、視聴者だけに留まらず、もっと大きなものに対してエールを送ることになるんじゃないかと思いました。