上蓋を取り外すだけの簡単なお仕事です。

先日ジャンクとして買って来たアライドテレシスイーサネットスイッチ。

ちなみに10年ほど前は「スイッチングHUB」と呼ばれていたものですがそんなことはどうでも良くて、思うところあって中を覗いてみることにしました。
18番ポートのステータスLEDがソッポを向いているらしく視認性が悪いので、あわよくば直してやろうと思ったのが理由のひとつ。
しかし最も重要な目的は、内部状態を確認することにありました。


実働しているとはいえ野晒しで売られていたジャンク品、いわば「中古以下」ですから部品の劣化が気掛かりでした。 動かなくなるだけならまだしも、最悪火を噴く可能性だってあります。 かつて使っていたアジア製CRTモニタが、「ボッ」という音と共に焦げ臭さを振りまいて逝ったことがあったので、募る不安を解消すべく内部を調べることにしたのです。


作業は6箇所のネジを弛めて上蓋を外すだけ。 中身はこんなんなってました。

左側が電源部、右側が主要機能部。 想像とは全く違って埃などは殆どなく、とても綺麗でした。


電源部のクローズアップ。

最も劣化しやすい電解コンデンサ(茶色の円筒型パーツ)の状態は良好。 膨張や液漏れなど、破裂の兆しはありません。 これが問題なければ相当長持ちするでしょう。


黄色と緑はアースのしるし。 24時間戦えますか? 電源ソケットのアース端子から筐体(シャシー)にネジ止めされていますが、それでシャシーグラウンドとかフレームグラウンドと呼ばれます。 ノイズ対策とゼロ電位を確定させ回路動作を安定させる目的で、基板のグラウンドとも接続されています。

信号用グランド (Signal Ground)
  電子回路を動作させる上での基準となる電位のこと。回路を安定に動作させるためには、信号用グランドのインピーダンスが十分に低くなるように設計する必要がある。

シールドケース・シールドケーブル・ノイズフィルタ
  コンピュータ・通信機器などのIT機器において、電磁環境両立性 (Electro-Magnetic Compatibility) を考慮して、外来のノイズに強く、外部へノイズを放射しないために使用される。


(中略)


筐体接地 (Frame Ground、Chassis Ground)
  フレーム接地のこと。単純に「アース」と呼ばれる場合もある。一般的には筐体を大地に接続することを指す。しかし、俗に筐体内部の回路を筐体に接続することを指すこともあるので、混同しないように注意が必要である。

接地 - Wikipedia

つまり、この配線で

アース(Earth)=ゼロ電位=シャシーグラウンド=シグナルグラウンド

になるってことです。


主要機能部は、殆どフラットパッケージのLSIだけみたいなもの。

放熱用のヒートシンクが付いていてメーカーや製品型番は分かりませんでした。


さて、ステータスLEDの向きを直そうとしましたが…

それをやるには更にバラさなければならないようで、面倒なので諦めました。