涼宮ハルヒの憂鬱、第12話「ライブアライブ」でロトスコープを使用

自分でもクドいと思いつつ、ロトスコーピング云々と言い出した手前、フォローアップ。

楽器演奏については、ロトスコープという技法を使っています。
(中略)
その中で絵に起こすにはこうせざるを得ない。あるいはモーションキャプチャーか。楽器演奏というのはアニメにとってとてつもなく難しいものなのです。

ちなみに、このブログでの関連エントリは以下の通り。

やっぱり使ってたんだ、ロトスコーピング。
だからと言って、ズルイとか手抜きだとか言うつもりは毛頭なし。 むしろ必要なところに然るべき技法を使って、作品の質を向上させるのは当然のことだろうね。


山本氏はモーションキャプチャーについても言及しているけど、これは演奏シーンには不向きでしょう。
物体の動きを自由な視点から再現できるのがモーションキャプチャーのメリットだけど、対象物の正確な採寸とキャリブレーションが必要だから面倒だし、そもそも多数の小関節から成る指の動きを取り込むのには向いていないはず。(少なくとも反射マーカーを必要とするタイプのものは、それ自体が動きの邪魔になる)
グリッドラインを描いた手袋を使うか、一頃流行ったデータグローブを使うことになるんじゃないか。

そこまでやっても、最終的に3Dモデルをセル調アニメにするまでには更に手間がかかる。 おまけに人の手で補正できる余地も限られているから、リアル過ぎてかえって不自然なものになりかねない。 他に何か特別な効果を狙うなら話は別だが、単にリアルな動きを再現したいだけなら、モーションキャプチャーは(今のところ)あまり適切な選択肢にはなり得ないだろう。