日銀に堂々と足を踏み入れる方法

しまうま技研プレゼンツ、役に立たないライフハック
日本銀行と言えば「銀行の銀行」、一般人がおいそれと立ち入れるところではありません。 が、私は(一度だけですが)日銀本店に入ったことがあるのです。 その気になれば、毎年入ることだって出来ますよ。 今日はそんなお話を。


公共料金の払込みとか自動車税などの地方税の納付などは、銀行とか郵便局で行いますよね? あぁ、コンビニとかペイジーで払い込める場合もありますけど。 国に直接関係ない送金は、当然ながら「銀行の銀行」たる日銀では取り扱ってもらえません。 しかし、「国庫金」なら話は別。


私の場合、アマチュア無線局を開設しているので毎年「電波利用料」を納めていますが、これが国庫に入るお金なのです。 この電波利用料制度、「電波利用環境の保全や免許事務の機械化、能率的な電波利用の促進を図る」目的で、平成5年から導入されました。

それまで空気のようにタダで使っていた電波に課金すると初めて聞いた時にはビックリしましたが、今ではもう慣れました。 アマチュア無線局は実験局という位置付けなので、年間500円で済みますし。 ちなみに最も高い利用料を課せられているのは人工衛星局で、最高額は1億8千万円弱(年間)にもなります。

これ、携帯電話をお持ちの方なら、誰だって例外なく納めているもんなんですよ。 この制度の導入当初は直接的に課金されていましたが(確か請求書に名目があったはず)、今ではキャリアが納付を代行する形(=基本使用料の中に含まれている)になっているので気付かないだけです。


…話が横道に逸れましたが、とにかく無線局の管理者には、以下のような納入告知書が毎年決まった時期に送られてきます。

ちょっと分かりづらいのですが、中央上部に「国庫金」と明記されています。
そして、左下を拡大すると…。

テキストに起こします。

納付場所
日本銀行本店、支店、
代理店又は歳入代理店

もうお分かりですね? 電波利用料日本銀行で納付できるのです。 それも本店で。


こんなオイシイ話、そうそうありません。 そう思った私は、制度が始まって最初の納入告知書が届いた時、日本橋に出張する機会を利用して日銀本店へ行きました。 たった500円を納付するためだけに。


…中はどうだったかというと、普通の銀行とそれほど変わりなかったように思います。
ただ、一般の金融機関なら必ずある、各種用紙が備え付けられた筆記台は見当たらなかったような…それに、お年寄りや主婦がいっぱい…なんてこともありませんでした。


さて最後に、これを読んで自分も日銀を見学してみよう、と考えたアナタへご忠告。
私は顧客先への出張途中に立ち寄ったので、もちろんスーツ姿。 だからすんなり入れましたが、これがもしカジュアルルックだったら、入口に立っている警備員に呼び止められていたと思います。
ましてや、迷彩服やコスプレなど以ての外。 特に今はサミットで警備が厳重になっていますから、本人はシャレのつもりでも、下手をすると威力業務妨害で取り押さえられますよ冗談抜きで。 そこんとこひとつよろしく。


P.S.
以前なら「造幣局桜の通り抜け」という手もありましたが、今では日銀から切り離されて独立行政法人になっちゃってます。 残念。

でも、「造幣局」も魅力的だよね。